電気機械器具のライフサイクル
菱沼 藤雄   1/17/2002記
 物を摩擦すると静電気が起きることは、紀元前から知られていたそうですが、私どもが重宝している電気は、178年前に(1824年)フランスのアラゴーが「電気で金属円盤が回わる」との原理を見つけてから、その回転運動を応用した発電機や電気モーターが作られました。
 さらに123年前に(1879年)アメリカのエジソンが電灯を発明したのを契機に、電気が急激に身近なものになりました。今は電気機器の発達普及が第2世紀に入ったと思います。

 私はながねん電気機器の製造に携わっていました、振り返ってみると昔作っていた電気機器で、今は作られなくなったものがありますが、発電機やモーターなど回転する電気機器は、作られてから100年経つてもますます用途が広がりました。
 今は100万キロワット級の超大物から、大きさが1000分の1ミリメートル級のマイクロモーターまで作られています、将来は人体の中で仕事が出来るような、分子級の小さな物が作られるようになると思われます。
 これから100年後すなわち第2世紀〜3世紀にかけての電気機器はどのように変わるのでしょうか?。
 回転形の発電機は、燃料電池や光発電素子の実用化が進み、静止形の発電装置に変わるかもしれません。
 回転形の電気モーターは、直線運動をするリニアモーターの用途が限られるので、これから何世紀も使われると思います、宇宙のすべての星が回転していることを思うと、運動エネルギーを回転で伝える方法は、きわめて自然な姿だと思います。
 またこれまでに開発後30年ぐらいで(10年〜50年)次期開発機器に代わった電気機器があります、水銀整流器が半導体に、電磁系の制御器などがコンピューターに代わりました。


半世紀前から開発された半導体などを組み込んだ電子器具や装置は、急速に電気機器の心臓部に使われて、産業設備機器や家庭電気機器を通じて、私たちの生活から切り離すことが出来なくなりました。
 これからの電気機器は回転形の電気モーターと、静止形や電子器具装置などを軸に発達すると思われます。
 回転形の電気モーターの構造が、ながねん変わらないのは何故だろうと考えだしたら、星の回転運動に飛躍しましたが、自分なりに判ったような気がします。
 さらに「生命体を持つ地球」が銀河宇宙の中の太陽系の惑星として誕生したことと、「宇宙のすべてが回転運動をしている」という不思議さなどを、もっともっと知りたい気持ちになりました。

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