新型コロナウィルス感染に関する素朴な疑問

大越 健児
令和2年11月
 人類の30乃至60%が免疫を持つようにならないと終息はしない、免疫を持つには感染するかワクチンを接種するかになる、ワクチンが使えるようになるには2,3年は要する、流行の波をつくりながら最終的に国民の30~60%が感染して免疫を獲得するまでは終息はしない、という意見がありました(大阪大学元総長・平野教授)(https://www.data-max.co.jp/article/35026)。
 社会生活、経済活動を維持しながら、如何にして免疫者を増やしてゆくかが眼目となります。医療機関のひっ迫を避けながら、懸命に努力しているのが今の日本の状態と思います。新型コロナウィルスに打ち勝った証として、来年オリンピック、パラリンピックを実施するとされているのは、どのような状況を想定されているのか疑問です。

 中国では新型コロナウィルスが終息しつつあると言われます。一部地域で陽性患者が発生しているものの、欧米や日本と比べても、ほぼウィルス禍を終息させて、一部を除き経済はコロナ禍の前に戻りつつあるとのこと。武漢市を都市封鎖、感染が初期段階であった北京や上海などその他の地域でも外出制限や店舗閉鎖など厳しい新型コロナ対策を講じた結果と言われていますが、今後再び感染の流行が起こる危険は無いのでしょうか。

 新型コロナの感染者と死者の数において、欧米と東アジアの国では大きな差があります。この地域差は何によるのでしょうか。要因として、人種の差、ウィルスの変異などによる差、免疫状態の差、習慣の差などが考えられるようですが、政治・経済体制の差は影響していないでしょうか。
 自由・平等を旨とした民主主義体制にも思わぬ落とし穴があるのではと危惧しています。