日立の徳川家史跡5

御岩神社


 常陸国風土記に「賀毘礼(かびれ)の峰」と記された という御岩山は古くから信仰の山であった。
ここにある御岩神社(左写真)は、初代頼房の寛永7年 (1630)に水戸藩が出羽3山を勧請して御岩山大権現 として創建されたものである。
御本尊は大日如来で鎌倉時代の作といわれ、県指定 文化財になっている。
ここから御岩山頂にかけていくつもの神社があり、 また仁王門の傍に聳える三本杉は県指定の天然記念物と なっている。
ここには光圀をはじめ、綱条・宗尭・治保・斉昭ら 歴代藩主が参詣しており、山頂に近い賀毘礼神社には 光圀と斉昭の歌碑がある。

 神社の入口近くには、かつて庄屋を務め御岩神社の世話役を命ぜられた関家がある。
歴代藩主が御岩神社を参詣した時にはここを宿舎とした。
近代に入ってからの当主関右馬允は、鉱害防止のため日本鉱業の久原房之助と協力して大煙突の建設に尽力した事は、新田次郎の「ある町の高い煙突」に詳しい。

参考文献:「清流と新緑のなかさと」


御岩神社拝殿               神峰公園の新田次郎碑

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